こんにちは。高橋貴子です。
本日は
「できないことよりできる事を頑張ろう」
についてお話をしたいと思います。
みなさんとお話をしていると
「これと、これと、これが出来ていないから頑張らなくてはいけない」
「これもやらなくてはいけない、あれもやらなくてはいけない」という声をよく聞きます。
たしかに、出来ないことが出来ることになるのは大切だし、
やってみなくては分からないということを私はよく言っています。
自分がそれを必要だと思い、どうしてもやらなくてはいけない壁がそこに来ているのであればやる必要はあると思います。
ただし、
何かを考えていく部分において、
すべてを全部やらなくてはいけないということはないです。
それよりも、得意を磨くというやり方も方法論としてはあるんです。
だから、
「私はこれが出来ていません」「私はこれが出来ないんです」という自分ではなく、
「これは他の人よりも出来る」というものがあれば、
やっぱりそこを伸ばしていくということはとても大切なことです。
気持ちのモードとして、
出来ないことを見てしまうと、それがどうしても意識の中心になってしまって、
自分が本当は出来ていることが分からなくなってしまいます。
出来ないことを中心に考えるのではなくて、
自分が出来ることをさらに研ぎ澄ましてやっていき、得意を考えていく、
そういうことが出来るようになると、自分の世界が広がるし、個性や特徴が出てきます。
それから、
誰に対してその技術や知識が必要になってくるのかということも考えていたほうが良いと思います。
たとえば私もパンの先生でしたが、パンの先生とお話をすると……。
私はバケットを習いたいと言われて作りに行ったことがあるのですが、
シンプルな材料で作るのでバケットは難しいんです。
失敗するポイントも多いし、難易度の高い、高度なパンで、「憧れのパン」ではあります。
それで何度か修行のつもりで行ったときに
「あ、これはちょっと無理だな」と思って、そこまでしてやらなくてもいい、自分の趣味のためにバケットはとっておこうと考えました。
そうすると、バケットは趣味のためでいいと思うのであれば、
自分が得意とするパンの成形やデザインのほうをさらに磨いていくという方向にシフトすることができました。
そして、結果として私の特徴がそこで際立つことになったんです。
ある部分を捨てたことによって、自分の特徴を出すことになった。
たとえば、
中級者より下の人たちに教えるというふうに決めるのであれば、
自分より技術がない人を集めればいいというだけのことで、
それより上級となることを覚えなくてはいけないということはぜんぜん無いです。
ここを勘違いしていると永遠に学び続けることになるし、
永遠に頑張り続けることになり、
挙句の果てにはどんな人を集めればいいのか自分でも分からなくなってしまいます。
結論としては、
自分が出来ないことを一生懸命に必死に頑張るよりも、
出来ることを伸ばすほうが早かったりすることもあるので、
バランスは必要ですが、
「自分があれが出来ない、これが出来ない」と悩んでいる人は、
自分が出来ることを学んで、
本当に好きなことはなんだろうと見つめ直してから個性を磨くということをやっていただければ良いと思います。
ぜひ、ご参考にしてください。
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