こんにちは。高橋貴子です。
本日は
「ターゲットを2つ以上見つけてみよう」
についてお話をしたいと思います。
ターゲットというのはあなたの教室にいらっしゃるお客様の属性のことです。
基本的に、1つの講座があったら1人のペルソナというものを想定しようとお伝えをしています。
けれども、そのターゲットを2つ以上に考えることで相乗効果が出てくる場合があります。
私のパンの講座で一番人気の「7つの天然酵母」というクラスがあってロングランのコースでしたが、「写真とパン」という講座も持っていました。
私の講座の探し方というのは他でやっていないものをやるということで、
ニッチ=隙間という言葉で表現されますが、人が「あったらいいな」と思っていて、
でもまだ提供されていないものを探していました。
そういうものを探すのがわりと得意なほうです。
「7つの天然酵母」ということでいうと、
天然酵母について教われる教室はたくさんあるけれども1つのものに特化した教室ばかりでした。
それを同時に7つも教えてくれる教室があれば自分の好きなものを探す手間が省けるだろうと考えてそういうコースを始めました。
「写真とパン」というクラスは、
写真を学びたいけれども上級な教室ではちょっと気が引けるし、
お菓子やパンの習い事も本当はしてみたかったという人を生徒さんとして想定しています。
この2つを並べると、ちょっと美味しいものも食べられて写真も習えて2つのメリットが得られます。
実際にそういうことを喜ぶ人たちがいらっしゃいました。
「写真を習ってみたかった。パンも付いているからお得かと思って来てみたら、案外とパンも面白かった。」
そういうふうに、2つの要素のかけあわせて新しい市場を創出する。
これもターゲット設定です。
「写真とパン」が終わったらそれでおしまいという人もいらっしゃいましたが、
パンのおもしろさに目覚めてしまって「7つの天然酵母パン」のクラスにシフトした人もいらっしゃいます。
1つのコースに呼びたいターゲット設定は1つでいいです。
でも、ご自身の負担は少し上がるけれども、
教室の全体としては複数のターゲットを持つことができるとそれぞれの人たちが来てくれます。
しかも、ニッチで他にはないものを提供できるのであれば、
他と比べようがないから価格帯があるていどこちらの考えで決められます。
ターゲティングが3つ、4つとあると、結果的に売上や収益があがっていきます。
そして、これは時代に合わせて内容を変えていくようにしたほうが良いです。
たとえば住宅販売を例にします。
住宅というのは一般的に、30〜40代くらいの、
これからファミリーで暮らしていこうという層の需要が多かったりします。
けれども、今の時代はシニア層もけっこう元気です。
バブルや団塊の世代の人たちは、豊かな状態でお金を稼いでいたります。
その人たちが若夫婦と一緒に住宅展示場に来ることも少なくないです。
そうするとどういう需要があるのかというと、若夫婦とシニア層が、近所にそれぞれ家を買うというプランや、二世帯住宅というものが考えられます。
そうなると、高齢者層と若い層を一気に手に入れることになり売上が2倍になります。
そこに目をつけられるかどうかというのは売上を創出していくときのポイントです。
だから、ターゲットは2つ3つとあっていいです。
住宅の例のように複数のターゲットを1つにまとめられると最高ですが、
そうでなくても、提供するものが複数あって、
会社やビジネス全体で破綻ないようにターゲティングができるのであればぜんぜん問題ないと思っています。
「絞ること」とよく言われるのですが、
この「絞る」というのはとにかく1つにしろということではなくて、
ターゲティングということでいえば同じ商品を複数の見せ方で売っていくということであってもかまわないわけです。
私はたまたまコース内容そのものを変えましたが、
今になって考えてみると「7つの天然酵母パン」でも、
若い人たち向けとシニア層向けというふうにコースを持っても良かったのかもしれません。
提供するレッスンメニューとターゲティングは密接な関係があり、
なおかつ、飽和状態になりつつあるこの時代に新しい価値を自分で作れるかどうかがポイントになります。
そこも考えてみていただければいいと思います。
コメント